歯ぐきのケアをしないと 40代からは歯周病に注意!

歯周病が「肥満」をもたらす!?

歯周病と肥満の密接な関係

歯周病と肥満の関係は、一方通行ではありません。歯周病は肥満を引き起こし、肥満が歯周病を悪化させることが様々な研究から明らかになってきています。

調査によって、特に病気のない20~59歳の成人で、BMI*が高いほど歯周病にかかっている割合も高いことがわかりました。BMIが20未満の人が歯周病にかかるリスクを1とすると、BMIが20~15未満では1.7倍、25~30未満では3.4倍にものぼります。また、体脂肪率、ウエスト/ヒップ比いずれについても、その値が高いほど深い歯周ポケットを有している割合が高くなっていました。つまり、肥満の人には歯周病の患者が多いのです。

* body mass index。体格指数。体重(kg)÷身長(m)の2乗の数値。日本肥満学会では、18.5未満を「やせ」、18.5~25.0未満を「ふつう」、25.0以上を「肥満」としている。

歯周病にかかるリスクが高い人とは?

歯周病が肥満を引き起こす!?

肥満の人に歯周病が多いだけでなく、歯周病は肥満の原因にもなり得るのではないかと考えられています。

歯周病菌に付着しているものと同様の炎症物質(LPS)をマウスの体内に入れる実験が行われました。その結果、肝臓と脂肪組織に脂肪が付着してその重量が増し、マウスの体重が増加。高脂質のエサを摂取させると、肥満はさらに進みました。一方、炎症物質なしでマウスに高脂質のエサを与えても、体重の増加はなかったのです。

歯周病菌に付着している炎症物質は、常に血中に移行しています。それによって肥満が起きているとは言い切れませんが、その可能性は否定できません。

「歯周病と肥満」に関する実験

肥満がもたらす歯ぐきダメージ

肥満が歯周病に直接関係していることは、研究によって明らかになっています。脂肪細胞は炎症や免疫機能に影響するさまざまな生理活性物質を分泌しており、その内の一つが防御と炎症の両方の作用を持つTNF-α*です。この同じ物質が、歯周病の局所にあらわれて、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしていることがわかっています。現時点ではそのメカニズムは不明ですが、肥満の人の脂肪細胞から多量に分泌されたTNF-αが、歯槽骨が溶けるのを早めているのではないかと推測されています。

*炎症や生体防御に広く関わる物質。炎症を起こした細胞の細胞死を誘発するなど、さまざまな働きをする。

TNF-α*が歯槽骨を溶けるのを早めている?

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